図書目録

書  名 アメリカ的理念の身体
副  題 寛容と良心・政教分離・信教の自由をめぐる歴史的実験の軌跡
シリーズ
著訳編者 森本 あんり / 著 (モリモト アンリ)
著者紹介 国際基督教大学哲学宗教学デパートメント教授
本体価格 A5判 / 360 頁 5,200円
刊行年月 2012年12月
在庫有無 在庫有り
ISBN 978-4-423-17153-0     c3010
書名(カナ) (アメリカテキリネンノシンタイ)

内  容 人権概念を史上初めて提唱した17世紀のピューリタン、ロジャー・ウィリアムズ。アメリカ独立以前の、ジョン・ロックより半世紀も早い出来事であったことは、わが国ではまったく知られていない。本書は、「寛容と良心」「政教分離」「信教の自由」という倫理学上の鍵概念をめぐる哲学的探求であると同時に、それらが初期アメリカ社会の歴史においてどのような実験と紆余曲折を経てきたかを尋ねる政治学的な探求である。まず中世スコラ学の良心論から歴史的系譜を辿り、近代の愚行権の神学的由来に触れた上で、現代社会が享受する自由がいずれも宗教的主張を淵源とすることを示し、自由主義の中核概念である寛容を批判的に検討する。次に、現代憲法論の争点ともなる政教分離に焦点を当て、その原型であるウィリアムズの思想と歴史的評価の変遷を考察、発展期の矛盾と逆説から生まれた歴史的な知恵を尋ねる。さらに、信教の自由の具体的な表現として、初期ハーヴァード大学に見るピューリタニズムの知性主義、反知性主義としての信仰復興運動、市場原理に動かされる20世紀の教会を論じ、現代アメリカ社会の実利志向や大統領選挙にも影響を及ぼし続ける思想構造を分析する。わが国で手薄なアメリカの宗教理解を深化させ、アメリカを内面から思想史的に探求した画期的業績。ますます多元化する現代社会において、異なる思想が平和裡に共存するためのモデルを提供して、現代リベラリズムにも一石を投じる。
目  次 第1部 寛容論と良心論 中世的寛容論から見た初期アメリカ社会の政治と宗教 誤れる良心と愚行権――中世から近世への神学的系譜 誤れる良心と偽れる良心をどう扱うか――現代寛容論への問いかけ 人はなぜ平等なのか――平等の根拠としての「良心の自由」 第2部 政教分離論 初期アメリカ社会における政教分離論の変容と成熟 ロジャー・ウィリアムズの孤独――規制原理としての分離主義と構成原理としての許容主義 さまよえる闘士――ウィリアムズ評価の変遷と今日の政教分離論 教会職と政治職 第3部 信教の自由論 プロテスタント的な大学理念の創設――初期ハーヴァードのリベラルアーツと神学教育 ジョナサン・エドワーズと大覚醒の研究史 反知性主義の伝統と大衆リヴァイヴァリズム――Harvadism, Yalism, Princetonismをぶっとばせ キリスト教の女性化と20世紀的反動としての男性化
書  評 【書評】 古矢旬(北海商科大学) / 「アメリカ」の原像:森本あんり著『アメリカ的理念の身体』を読む / 季刊「創文」9号
【書評】 東方敬信 / 森本あんり『アメリカ的理念の身体――寛容と良心・政教分離・信教の自由をめぐる歴史的実験の軌跡』 / 『日本の神学』第52号(2013年)
【書評フォーラム】 遠藤泰生(東京大学)・増井志津代(上智大学)・藤本龍児(帝京大学)・森本あんり(国際基督教大学) / 森本あんり『アメリカ的理念の身体――寛容と良心・政教分離・信教の自由をめぐる歴史的実験の軌跡』をめぐって / 『アメリカ太平洋研究』第14号(2014年)

閉じる

Copyright (C) 2011,株式会社創文社 All Rights Reserved.