図書目録

書  名 存在と秩序
副  題 人間を巡るヘブライとギリシアからの問い
シリーズ
著訳編者 藤田 潤一郎 / 著 (フジタ ジュンイチロウ)
著者紹介 関東学院大学法学部教授
本体価格 A5判 / 460 頁 7,200円
刊行年月 2016年2月
在庫有無 在庫有り
ISBN 978-4-423-10108-7     c3010
書名(カナ) (ソンザイトチツジョ)

内  容 人間にとって存在と秩序はいかなる意味を持つのか、ひいては人間は存在と秩序についていかに思考してきたのか。このような問いが土台にある本書は、古代ギリシアとヘブライの思想が交叉し発展したヨーロッパ精神史の原点を再考する。本書はまず、ニュッサのグレゴリオスに目を向けることから始め、エウリーピデースやヘロドトス、トゥキュディデースらのテクストからアテーナイ民主政における説得と情念の意義を考える。次に、プラトンの後期対話篇から、人間の生と共同性の存続を探究した彼の晩年の思考を明らかにする。その上で、プロティノス中期の精華である『エネアデス』Ⅳ3-4〔27-28〕『魂の諸問題について』に焦点を絞り、コスモス(宇宙、世界)やテクネー(技術)と人間の関わりを巡る彼の思索を、中間性という概念を手がかりに丹念にたどる。さらに、『創世記』の族長物語とヨセフ物語における兄弟の逆説がもたらした情念の相克とその浄化を巡る考察を経て、神と人間それぞれにとっての情念と秩序という視座から『ヨブ記』を読み解く。最後に、ロゴスとパトスが交叉する『オデュッセイア』から、人間の秩序についての思想の展開を読み取る。わが国において、西洋政治思想史のみならず西洋古代哲学や旧約学においても十分に論じられてこなかった、古代ギリシアとイスラエルの思惟が各々のあり方で、しかし共に問い接近しようとした地平の根幹に挑んだ、渾身の著作。
目  次  一 生き続けること――民主主義の原義と本質/二 プラトンにおける人間の生と共同性――後期対話篇を素材に/三 プロティノスについての存在論的考察(一)――『エネアデス』Ⅳ三―四〔二七―二八〕(『魂の諸問題について』)におけるコスモスとテクネー/四 プロティノスについての存在論的考察(二)――『エネアデス』Ⅳ三―四〔二七―二八〕(『魂の諸問題について』)における人間と世界/五 情念とその浄化――『創世記』を巡る一考察/六 情念と秩序――『ヨブ記』/七 言葉の行方――『オデュッセイア』第四巻を中心として
書  評 【書評】 片柳榮一(聖学院大学大学院客員教授) / 死すべき人間存在への新たな眼差し:藤田潤一郎『存在と秩序』 / 季刊「創文」23号

閉じる

Copyright (C) 2011,株式会社創文社 All Rights Reserved.